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■ ちっちゃい田島くんと俺2(タジミハ・アベミハ)
田島が小さくなった…
三橋のシャツの胸ポケットに田島が居る
ありえないだろ?とか
どうしたらそうなるんだよ?とか
試合どうすんだ…?とか
いろいろ思ったし、少なからず混乱もしたけど
三橋と田島があまりにも冷静なのと
浜田がパニックしてウザイせいでなんとか俺は落ち着いている
花井や阿部にこの状況を見せたところで
混乱を拡大させるだけなのは目に見えてるが
俺だけこんなわけわからない状況に置かれるのは理不尽だしな
「花井~っ!!阿部~っ!!」
「お前が一番に声出すなよ、田島。」
7組に到着すると一番に
三橋の胸ポケットから手を振りつつ田島が叫ぶ
いつもの光景と言えばそうなんだけどな…
田島が小さくなけりゃ
「は、ない君。…阿部、君!!」
「どうした?三橋。」
田島の呼びかけには完全無視だった阿部が
三橋の呼びかけにこちらに視線をよこす
あからさま過ぎて正直キモイが
田島の姿がわからないこの状況じゃ仕方ない気もする
まぁ、アイツ田島の声には1ミリも反応示さなかったけどな…
「あれ?どした~?皆そろって。」
「とりあえず、場所移してもいいか?」
ココでこの状況を説明するのはどうかと思う
水谷まで居るんじゃ大騒ぎになりかねないし
とりあえず、人気の少ない階段の踊り場へ
「おい、泉どうしたんだよ?っつか田島はどこ行った?」
「花井…落ち着いて見てくれ。」
そういって俺と浜田が三橋の胸ポケットを指差す
ソコには小さくなった田島が…
………居ない…
「えっ!?ちょっと三橋っ?田島は?」
「何言ってんだ、はじめから居ないから聞いてるんだろ?」
「いや、さっきまで居たんだけど…。」
慌てる浜田
訝しがる花井
頭をかかえる俺
「た、じま…く……あっ…ははっ…くすぐった…ふっぅくっ…んっ。」
「三橋?どうしたの?」
いきなりフルフルと身体を震わせて笑う三橋
心配そうな水谷
フと阿部を見ると
三橋の腹のあたりを思い切りニラんでる
…ヤバイ目だ
阿部の視線に気が付いた皆が三橋の腹に視線をよせる
シャツがモソモソと動いて
もしや…と思った瞬間
ボタンとボタンの間から
田島がモソッと顔を覗かせた
安堵の声をあげる浜田
言葉をなくす花井と水谷
いまだニラみ続ける阿部
「ぷはっ…三橋、ビンカンだな~っ。」
顔を出して第一声がソレはどうなんだ…
ハッと阿部を見ると
反射的に水谷と花井が抑えているところだった
この数ヶ月で野球に関係ない反射が備わったみたいだ
「泉…どういうことだ、これは…」
「わかんね。」
今にも田島を握りつぶしに掴みかかりそうな阿部を抑えながら
花井が呆然としたようにつぶやく
三橋と田島が期待の眼差しで花井を見ている
なんとなく、俺としては責任から逃れられた感じだ
とりあえず、俺も花井を見る
いくつもの視線の真ん中で
花井は困った顔をして天を仰いだ
__________
2月12日
誕生花:ねこやなぎ
花言葉:自由・率直
(前回の続きです。まだ続きそうです。田島と三橋はカンガルー状態です。)
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