きまぐれ

きまぐれに書き散らすところ。

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影追い 1(炎綱)

真っ暗な部屋の中でその場所だけ明るく灯るのはオレンジの光。
何やら物々しい装置は、その装置ごと淡く発光していた。
ゆらゆらと揺らめく、温かさと激しさを併せ持つ炎のような光。
その光は、この世界の最高位に位置する力の象徴と酷似して見える。

暗闇の中に人影が一つ。
オレンジの光に吸い寄せられるように近づく。
機械的に、その人影はそこにある装置の起動ボタンを押す。
シューっと静かに音がして、オレンジの光は消えた。
その装置の中から小柄な人影がのそり、と現れた。
部屋に灯るのは非常灯のみで、起動ボタンを押した者の顔は見えない。

「carry out the mission」
「……」

起動ボタンを押した人物が唱えるようにそう言う。
装置の中から現れた小柄な人影は言葉を発する事無く、ただ頷くように下を向いた。





産まれた理由は明確で曖昧。
存在意義は未だ不明。
あの人に『いらない』と言われた時、この"いのち"は無駄になる。
まだ、産まれてもいなければ生きているかもわからない。
ただ、決められたように動く傀儡。
優しいらしい、あの人の影となるこの"いのち"をあの人が受け入れる保証は何処にもない。

こんなにも、あの人を想ってしまうのは、そう決められているから?
こんなにも、あの人に焦がれるのは、任務を遂行するため?
この"気持ち"は作られた一部?


そう、きっとコレは"気持ち"なんかじゃないんだろう。
はじめから、この身体も、心となるべき場所も、全てあの人の為にある。

「並盛中学…」

ダメダメで、素晴らしいとの噂のあの人はココに居る。

並中の校門前で佇み、校舎を見上げる少年。
生気が薄く、世の中全てどうでもいい…と言わんばかりの表情。
しかし、瞳だけは強く、今そこには存在しない何かを見つめる。
その瞳はまるで大空のその先を見つめるような様子だった。

「沢田…綱吉……」

その名を、機械的な声で呟く。
機械的な声に、何処か焦がれるような熱が籠もっていたのを聞いたのは、茜色の夕空だけだった。





__________
大変お久しぶりです。
引っ越しやら何やらで色々ガタガタしてました。

やっと落ち着いたので、復活します!!


さて、いきなり炎綱です(笑)
え?またマイナーな…って?
仕方ないですよ、だって私だもん☆(開き直り)
いやね、スゲー楽しいネタを妄想しちゃったもんだから…。

その名も!
エンマくんサイボーグ説。

Ⅹ世となる綱吉の影武者となるべく創られたサイボーグ。
より正確に綱吉という存在をコピーすべく並盛に潜入。

今のところの彼がベースで今後、綱吉がどういう時にどう反応するか…とかを引き出しコピーするために引っ掻き回して行くんじゃないかと…。
え?
妄想がイっちゃってる?
仕方ないですよ、私だもん☆

んで、炎綱的には…
任務に忠実に機械的に動いていたけど、ボンゴレの技術が凄すぎたせいで心が産まれ…
だんだんと意志を持ちはじめ…
みたいな、よくあるサイボーグネタです!
うははっ!
楽しい☆
ひとりぼっちでもいいんだぃ。
もう、幻綱の時でひとりぼっちにも慣れたもんね!


炎綱…ありって人が居たら嬉しい……です。



あ、御バカ様は大好き過ぎます(笑)
綱吉と絡まねぇかなぁ~
まぁ、絡まなくても捏造するけどね!
御バカ様相手じゃ綱吉が苦労するのは目に見えて明らかですが…
綱吉には苦労が似合うよね!



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帽子屋ツナヨシ(ツナ受け?)※ハトアリパロ

※ハトアリのパロです。
※パロと言いながらあんまりハトアリの世界感は関係ない気がします。





「10代目、10代目。起きてください。お茶の準備ができましたよ」
「ん~・・・?獄寺君?・・・ありがとうって・・・わーーーーっ!!」

最近、激務続きで睡眠がおろそかになっていた綱吉は仮眠を取るからと執務室のソファで横になっていた。
一時間したら起こしてくれる?と獄寺に頼んでいた為、そのとおりに獄寺が起こしにきたのだと
呼びかけに答えるように眠気眼を擦りつつ目を開ける。
そこに居たのはまぎれもなく獄寺だったが、その彼の頭には何だか可愛らしいものが付いていた。
思わず獄寺の頭を指差しながら耳ついてるーっ!!と叫んだ綱吉はソファから転げ落ちた。

「何言ってらっしゃるんですか。そりゃ耳くらい付いていますよ」
「・・・ちがっ・・・うさぎの耳が付いてるよ・・・?何?ソレ・・・またリボーンの悪ふざけ?」
「俺はうさぎじゃありません」

ピコっと頭の上のウサミミを動かしながらキッパリとそう言われても・・・
と、綱吉は目眩を覚えながら立ち上がる。
執務に戻る前に、とりあえず用意してくれたというお茶を飲んで落ち着こうと思いながら。
そんな綱吉の目の前になにやらド派手なシルクハットが差し出される。
差し出したのはウサミミ付きの獄寺だった。

「何?この派手な帽子」
「10代目のお帽子です」
「・・・俺の?」
「はい。薔薇は真っ赤なものだけ選りすぐっておきました」
「いや、そうじゃなく・・・なんで俺の?」
「何をおっしゃってるんですか?貴方はマフィア帽子屋のボス、コレはボスのトレードマークじゃないですか」

は・・・?と綱吉は小さく言った。
この際マフィアを否定するつもりはないが「帽子屋」ではなく綱吉がボスを勤めるのは「ボンゴレ」のはずで
このド派手なシルクハットをトレードマークにした事など一度だってないのだが・・・。
も・・・いいやと諦めてそのシルクハットを受け取ると促されるまま庭へとおもむく。
コレがリボーンの悪ふざけなら回避しようがないし、抗うのは無駄な体力を使うだけだ。

庭に出ると、庭に設えられたテーブルにはお茶やスコーン、プチケーキなどが並んでいた。
ちょっと眠気覚ましにお茶を飲むにしては本格的だな・・・と思いながら近づいていくと
聞きなれた昔懐かしい元気な声がした。

「ツナ!遅いんだもんね!ランボさん待ちくたびれた~」
「ツナ兄、おはよう」
「ランボ・・・フゥ太・・・?・・・え?なんで小さいの・・・?」

二人の姿はかつて自分の実家で一緒に過ごしていたときの子供の頃の姿だった。
実際は目を見張るような成長期の只中にある彼等は綱吉の身長などとうに越していたはず。
何コレ・・・とまた思いながら、とりあえず席に着く。

「ツナ兄が小さい僕達の方が好きだって言うから小さくなってるのに・・・変なツナ兄」

何ソレ・・・と綱吉は思う。
さっきから綱吉の脳内で発せられる言葉は似たようなものばかり。
現在の状況を理解できて居ない綱吉にとって、それは仕方のないことだろう。
それでも何だか、すべてを知っているような気もしていた。
この現状をだんだんと理解していっているというか
この現状にだんだん順応していっているというか
とても不思議な感覚。

綱吉たちが庭でお茶を楽しんでいると、そこに何物かが駆けて来た。
白銀の長い髪は見覚えがありすぎるほどあるものだったが
その頭にも見慣れなくて似合わない可愛いものがピョコンと生えている。

「スクアーロ?」
「おぅ、綱吉。優雅に茶たぁいい身分だなぁ・・・」
「急いでどうしたの?」
「あ?はやくこの肉を城に届けねーとボスがまた兵を処刑しかねねーんだぁ」
「・・・それなら早く行きなよ」

そのスクアーロの言葉に頬を引きつらせてそう言う綱吉。
いつでもどこでもはた迷惑なのがザンザスらしいと思いながら。
するとフゥ太が首をかしげて会話に加わる。

「でもスク兄はそろそろ迎えに行かないといけないんじゃないの?」
「迎えに?・・・誰を?」
「他の世界の住人を、だよ。ツナ兄・・・今日ちょっと変だよ?決まっている事じゃない。忘れちゃったの?」
「俺はあんなヤツ迎えに行きたかねーぞぉ」

もの凄く嫌そうな顔でスクアーロが吐き捨てるようにそう言う。
スクアーロの格好で何となくわかってきていた綱吉は思う。

(つまり「不思議の国のアリス」ってことだよね・・・?スクアーロが白兎で迎えに行きたくないアリスは誰なんだろう・・・)

そう思っていると、どこからともなく声が聞こえてきた。

『アリスの正体が知りたいなら見せてやるゾ』
「・・・ってリボーン?」
『俺は夢魔だゾ』
「お前は夢魔とかいう可愛いもんじゃなくて、ただの悪魔だよ・・・」
『・・・そんなに褒めるなよ』

若干、頬を染めて恥ずかしそうにそう返される。
褒めてねーよ・・・と思ったが綱吉は言葉にはしなかった。
言い返しても意味がないとわかっていたから。

ため息だけを吐き出した綱吉の態度など気にも留めず、リボーンはパチンと指を鳴らした。
するとソコに靄がたちこめ、その靄の中に映像が流れる。

庭の草むらで横になっているヒラヒラレースのドレスを着た人。
のどかな昼下がりといった雰囲気で、気持ちがよさそうだ。
グゥっとカメラが寄るようにその人物が靄いっぱいに映し出されていく。

綱吉はその人物の顔を見て絶句した。
着ているものだけならば可愛い女の子が着るようなものだ。
京子ちゃんとかが着たら絶対に可愛いだろうな・・・と思うようなフリフリのヒラヒラ。
しかし・・・それを身に纏って居たのは


ルッスーリアだった。



「迎えになんざ行きたくねーだろ?」
「・・・そうだね。あのまま寝かしておこう」

こうして、物語は始まることなく
不思議の国の住人は今日も変わらぬ日々を送るのだった。




__________
ハトアリパロとか言って、あんまりキャラを出せなかった。
一応、他のキャラも考えたんだけどね。
時計屋=骸、ハートの騎士=フラン、チェシャ猫=雲雀とかね。
因みに遊園地のオーナーは草壁なんだぜ。

後、普通に綱吉がアリスでっていうのも考えたんだけど。
その場合は・・・
時計屋=スパナ、ハートの騎士=正ちゃん、ハートの女王=ユニ、白兎=白蘭
帽子屋=ザンザス、三月うさぎ=スクアーロ、門番=ベルとフラン
ナイトメア=骸で遊園地組は上と一緒。
とかイロイロね。

こういうパロを考えるのはアホみたいに楽しいですね!
あぁ~このキャラどうしよう~♪って感じでウキウキと考えてました(笑)







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マフィア戦隊ボンゴレンジャー 20

※Legend of VONGOLAの番外編、アイドル設定です。





それはとてつもない緊張感がスタジオ全体を包むような気持ちにさせるほど緊迫したシーンだった。
ココから先、台本は真っ白。
セリフだけじゃなく、何も書かれていない台本など
ココに居る出演者の誰も経験した事が無い。
物語を演じる者が最後の物語を創り終わらせろという、脚本家の言葉。
無茶苦茶だと憤って投げ出してもおかしくなかった。
それでも、誰一人欠けることなくカメラの前で演じているのは
あの時の綱吉の表情が、伝説はこうして出来るのかもしれない・・・と思わせたから。


+++ +++ +++

目の前で繰りなされる兄と弟の音の無い兄弟喧嘩に、痺れをきらした雲雀が綱吉に声をかける。

「どうするの・・・?綱吉」
「・・・」

その雲雀の言葉にもピクリとも反応を見せない綱吉は
フゥ太から視線を逸らすことなく、もう一度、弟の名前を呼んだ。

「フゥ太」

やはり、怒りも何も声には含まれず、ただその名を繰り返す。
フゥ太も綱吉から目を逸らすことなく見つめ返し続けていたが
二回目の呼びかけに小さくその拳を握り締めるのがわかった。
きっと、フゥ太も初めてだったのだろう
兄が何の感情も無く自分を呼んだ事で、脳に言葉が通じていなかった・・・そんな反応だった。

「・・・ツナ兄、なんでって聞かないの?」

綱吉に縋るような声でフゥ太はそう綱吉に聞く。
裏切られたのは綱吉なのだが、フゥ太のその声はまったく逆なのではないかと錯覚させる。
激昂するわけでもなく、諭すわけでもなく、ただそこに居る綱吉は
ともすれば、とっくにフゥ太を見限ってしまっているようにも感じられた。
中睦まじかった彼等を知っているボンゴレンジャーたちも、動揺してしまっている。
今となっては好意だったのか定かではないが、綱吉に執着していたフゥ太も動揺しないはずがない。

「それもそうだね。・・・なんで?」

綱吉のその返答は、聞けと言われたから聞いたというような適当なものだった。
その綱吉の言葉にキュと唇を引き結んでフゥ太は綱吉を見る。
フゥ太の顔にはそんな対応を期待していたわけじゃないと書いてあるように見えた。

「だって・・・」

そう呟いたきり、黙ってしまったフゥ太にボンゴレンジャーたちの視線が集まる。
その後の言葉を待つように、誰も口を開くことなく、その場に佇むが
そんな中、綱吉は一歩フゥ太に歩み寄る。

「いつか・・・フゥ太が自分で自分の道を決めて、俺から離れて行くってわかってた」

だからフゥ太が決めたことなら納得する覚悟をすると、その瞳は語っていた。
しかし、その奥にはそれでもそっち側につくなら容赦してやれない・・・と寂しい色もある。
フゥ太はそんな綱吉の瞳を見て、首を振った。

「違う・・・僕はツナ兄と離れたくないよ。・・・だから」
「だから?・・・だからでこんな事になってるの?」

少しだけ語気を強くして、綱吉がそう聞き返すのへ返答したのはフゥ太ではなかった。
フゥ太の両隣に控えていた二人のうちの一人、正一と呼ばれていたメガネの男がスと綱吉に歩み寄る。
その男の動きにあわせて、獄寺が一瞬武器に手をかけたが、綱吉はそれを片手で制した。

「よかったら僕が説明するよ。このままだと君たちの兄弟喧嘩が続くだけだと思うし・・・」

その言葉に、やっと綱吉の視線がフゥ太から離れた。
しかし、何をどう説明するかなど考えていなかった正一は綱吉のまっすぐな視線にしどろもどろと言葉を濁す。
的を射ない正一の説明は、ちっとも核心にたどりつくようなものではなく
フゥ太の言葉をなぞるようなものだった。
そんな正一の説明に痺れを切らしたのはザンザスだった。

「・・・まったく説明になってねぇ。・・・ガキ、テメーがテメーの言葉で説明しろ」

そんなザンザスにピクッと反応を示したフゥ太は一瞬、話し出そうとして口を噤む。
とりあえず傍観していたγは顎を撫でるように手をやる。

(これじゃあ・・・擦り付け合いだな・・・いくら天才子役と言っても、物語を動かせってのは酷すぎる。確かに・・・展開としてはこの子が何か起こさないと進まないが・・・)

まったく・・・鬼畜だな・・・と滅茶苦茶なボンゴレ事務所のタレント総括を恨んでもどうしようもない。
ここはなんとかするしかない・・・とγが一歩踏み出そうとしたところで、綱吉が口を開いた。

「フゥ太・・・俺とまだ一緒に居たいと思ってるなら、今までどうりでよかっただろ?」
「・・・今までどうり・・・」
「そうだよ。今までどおりなら、俺はフゥ太を守れるし、もう少し一緒にいられる」

綱吉のその言葉に、フゥ太はキっと睨むように瞳の力を強くした。

「もう少し・・・じゃ嫌なんだ。それに、僕はツナ兄に守ってもらいたいわけじゃないよ。・・・いつだって、僕だけ蚊帳の外だ・・・ツナ兄、僕、もう全部知ってるんだよ?」

フゥ太のその言葉に、今度は綱吉が瞳を大きく開く。
そして少し考えるように瞳を彷徨わせて、決心したようにフゥ太に視線を戻した。

「・・・フゥ太・・・血が繋がって無くても、フゥ太は俺の大切な弟だよ・・・」
「・・・え・・・?」

フゥ太が目に見えて動揺しているのを目の当たりにして、綱吉はしまったと言うような苦々しい表情をした。
これじゃなかったのか・・・とその顔には書いてあり
その表情でその言葉が冗談などではなく、真実なのだとその場の全員にわかってしまった。

「ボス・・・それは、どういう事ですか・・・」
「ツナ・・・」
「ゴメン・・・。フゥ太、フゥ太が知ってる事って何?」

ボンゴレンジャーたちも今までの綱吉とフゥ太の仲の良さを知っているからか動揺を隠せない。
綱吉に説明を求めるような視線が集まる。
しかし、綱吉はその疑問には答えず、逆にフゥ太に訪ねる。
フゥ太は彷徨わせていた瞳を少し泣きそうな顔で綱吉に戻す。
そのフゥ太の表情にキュと胸をつかまれたような顔をした綱吉だが、グッと踏みとどまって返事を待つ。

「ツナ兄が・・・ただのヒーローじゃないって・・・」

フゥ太の言葉にボンゴレンジャーがハッとしたようにフゥ太を見る。
そう、ボンゴレンジャーにはヒーローではない別の顔がある。
それは正義の戦士とはかけ離れたもの。
それを綱吉の弟であるフゥ太が知ってしまうのは仕方の無い事だったかもしれない。

「・・・そう。・・・でも、それならわかるでしょ?俺をヒーローで居させてくれないかな」

綱吉がフゥ太と一緒に居られるのはもう少しだと言ったのも、ここに理由がある。
ヒーローであればその弟という肩書きに傷は無い。
しかし・・・もう一つの顔である方ではその弟という肩書きは出来れば背負わせたくない。
綱吉と人括りに考えられてしまうのはフゥ太にとっていい事ではないと綱吉が思っているから
だから、ヒーローで居られなくなったら、フゥ太と決別しなくてはと綱吉は思っていた。

とんとんとストーリーが作り上げられていく現場に少し感心したようにγは綱吉とフゥ太を見る。
伝説を担う者と称された男と天才子役には、さすがというべきか・・・
ここまでストーリーの方向性が見えてくれば介入の仕方も様々だ。
γは今度こそ一歩踏み出した。

「だからだ」

そのγの言葉に綱吉がγに視線を移す。
それに伴ってボンゴレンジャーたちもγに視線を移した。

「今、お前たち側についてるその男が敵でなくなった以上、ボンゴレンジャーに敵は居なくなる。それではマズイだろう?お前にとってもな、ボンゴレオレンジ」
「・・・その理屈で納得してもいいけど・・・それで貴方たちに何のメリットがある?何でフゥ太に力をかしてる?」

骸を指差して、そう言ったγの言葉になるほど・・・と納得してみせたボンゴレンジャーたちと違って
綱吉はγをジッと見つめて聞き返す。
そんな綱吉の視線にたじろぐでもなく、γはフっと笑った。

「気づいてるんだろ?ボンゴレオレンジ・・・いや、ボンゴレの次期ボス沢田綱吉。俺たちもお前たちと同じだ。ただヒーローに仇なすものってわけじゃない」
「・・・つまり、俺たちがヒーロー業に専念してればお前たちに都合がいいわけか・・・」
「そういうことだ」

ニヤと笑って見せるγに少々の怒りを覚えるが、それをグッと堪えて綱吉はフゥ太に向き直る。
これでは、フゥ太が利用されていると言う事になる。
どうにかフゥ太を助けたいが・・・どうしたら、フゥ太に解って貰えるだろう。
考えるようにフゥ太の顔を見ていた綱吉の肩を雲雀が叩いた。

「ねぇ、綱吉。弟離れできてないの、君の方じゃないの?」
「・・・そ、うですかね・・・やっぱり・・・」
「あの子とずっと居られないのわかってたなら、今、覚悟決めなよ」
「でも・・・フゥ太は利用されてるんです。ほうっておけないじゃないですか」
「それもあの子の人生だよ。あの子が自分で決めた事の決着は、あの子が自分でつけないと」

雲雀の言う事ももっともで、頷きそうになる。
しかし、綱吉はまだ自分に出来る事があるなら、フゥ太にしてやりたいと思ってた。
そんな二人にザンザスがその場を離れることなく声を出した。

「好都合だな。こっちはヒーローとしてヤツ等潰していいってことだろ?何を迷う必要がある?」

それはまさに正論で、綱吉もココに来るまで好都合だとそう思っていた。
ココに来て、フゥ太と対峙するまでは・・・。
相手がフゥ太だから・・・ではザンザスにどやされそうだが、それでも弟を傷つける決心なんてつけれるわけがない。

「ねぇ、フゥ太・・・どうして?」

初めて綱吉は心の底からフゥ太に理由を問う。
それは先ほどの適当な問いではなく、真剣な問いだった。

「ツナ兄がボンゴレンジャーで居られるようにだよ」
「フゥ太はボンゴレンジャーがこの世にあった方がいいって思ってるんだね」
「・・・何、言ってるの?ボンゴレンジャーが居るからみんな平和で居られるんでしょ?守ってくれるヒーローなんだから」

それはこの世の心理で誰もが認めた正しい見解。
ヒーローが居ればこの世の平和は守られる。
しかし、綱吉はそう思っていなかった。

「ボンゴレンジャーは平和の証なんかじゃないよ。ボンゴレンジャーというヒーローが居なくちゃいけない世界なんて平和なんかじゃないんだ」

本当の平和は・・・ヒーローなんて必要の無い世界。
ヒーローが必要な世界とは、悪がはびこる世界。
綱吉が目指すのは、ボンゴレンジャーが必要ない世界。
それはこの場の誰も思い描かなかった平和の姿だった。

「そうか・・・ボンゴレンジャーが居なくなるとコッチは困るんだがな・・・」
「別にボンゴレンジャーとしての任務がなくなったからと言って、あっちに専念するわけじゃない」
「だったら俺たちのした事は見当違いってわけか・・・」

その綱吉の理想を聞いたγがため息をついた。
それは、はじめからボンゴレンジャーに照準を合わせた時点で間違っていた事に
ようやく気づいたといった様子だった。
そんな事にはとっくに気づいていたらしいユニは、ただ納得したように頷いた。

「それに・・・ボンゴレンジャーが全く無くなる事はありえないよ」
「敵が居なくなったら任務がなくなるんじゃないのか?」
「今までだって任務がない時なんて普通にあったよ。骸が出てきた頃から任務続きだったけど・・・」
「何ですか・・・僕のせいですか?」

その骸の問いにボンゴレンジャーたちは揃って頷いた。
とりあえず、取り繕うように咳払いした綱吉は、フゥ太にもう一度向き直る。

「フゥ太・・・君がココに居たいならそれを止める権利は俺には無い。俺はココに君と一緒には居られない。フゥ太がどうしたいのかは、フゥ太が決めて?」

俺たちは先に帰ってるから・・・と言い残して綱吉はその部屋を立ち去った。
その綱吉を追うようにボンゴレンジャーたちもその場を引いていく。
最後に残ったザンザスは、フゥ太に言った。

「結局最後は自分しか頼れねぇ。負担かけるだけなら戻ってくるな。・・・ただ、お前はアイツの側に居るだけで支える事ができる唯一の存在だ。お前がしたい事が何か、よく考えろ」

そうして去っていったボンゴレンジャーたちを見送るように
その場に残った者は全員、入り口をしばらく眺めていた。
しばらくして、フゥとγがため息をつくと、正一がガシガシと頭を掻き、ユニはフゥ太に一歩近づいた。

「ボンゴレオレンジが言ったように、私達が貴方を利用しようとしたのは真実です。貴方が辞めるならそれを止める権利は私達にもありません」
「・・・そうだね、ユニの言う通りだ。僕達じゃ彼にはまだ敵いそうもない」
「だな、ウチは不覚にもボンゴレオレンジがカッコよく見えた」
「ボンゴレンジャーが必要な世界は平和じゃない・・・とか悟った事言われちゃ~な・・・ヒーローってのは言う事もカッコイイもんだ」

すべてから手を離された感覚に、フゥ太は一瞬怖くなって、拳を握る。
誰かに縋りたいと思う自分じゃ、綱吉の元には帰れない。
ただ一緒に居られるだけを始めに嫌がったのは自分なのだから。

立ち去って行く背中を一人見送って何かを考えるようにフゥ太は瞳を閉じた。




「・・・ボス、弟さん帰って来ますかね・・・」
「それは・・・わからないよ」

第二部隊のアジトで何をするでもなく座るボンゴレンジャーたち。
そこに着替えを済ませた第二部隊の面々が姿を現す。

「帰って来るだろ。初めからあのガキのしたい事は一つきりだったからな」

ザンザスのその言葉は慰めなのか励ましなのか良くわからなかったが、綱吉は小さく頷いた。
今までフゥ太と生きてきた年月は、血なんか全く関係ない絆。
きっとフゥ太ならわかってくれる。

そんな時、部屋の扉がバンと思い切り開いた。
吹き飛ばされるようにたたらを踏んで部屋に入ってきたのはフゥ太だった。

「このガキ、そこで入りにくそうにしてたから連れて来たぜぇ」

連れてきたというか突っ込んだが正しい・・・とは思ったが、そんなスクアーロには何も言わないでおく。
むしろ、まごついてたであろうフゥ太を連れ込んでくれたことに感謝する。
つんのめって入室したフゥ太の側にすぐさま行った綱吉はぎゅうとフゥ太を抱き締めた。

「おかえり。フゥ太」
「・・・うん。ただいま、ツナ兄」

そんな二人を静かに見つめていたセコーンドはゆっくり二人に近づくと
ポンポンと二人の頭を撫でる。

「しばらくはボンゴレンジャーは活動休止にできるな。ゆっくりしろ」

そのセコーンドの言葉にフゥ太はセコーンドを見上げた。
その瞳は少しだけ不安そうな色をしていた。

「心配するな・・・って言うのも変だが・・・ボンゴレンジャーは無くならない。戦わなくてはならない敵が居なくなる事がないからな」

綱吉の目指す平和は、机上の空想に過ぎない。
この世から悪が無くなる事は無い。
それを一番よく知っているのは、他ならぬボンゴレンジャーなのだから・・・。





__________
もぉう・・・終わんないかと思った。
え?長くね?コレ・・・
二回に分けてもよかったんですが・・・めんどうでさ・・・
こんな感じでボンゴレンジャーは最終回です。
放映後話しとかも書きたいかなぁ~とは思ったのですが・・・
オフのページ数に余裕があれば入れときます。
なかったら、脱稿後にコチラで書こうかな。







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マフィア戦隊ボンゴレンジャー 19

※Legend of VONGOLAの番外編、アイドル設定です。





長かったような短かったような通路を抜けると
ソコはぽっかりと岩をくり抜いた様な空間が出来ていた。
その部屋の奥、正面に玉座のように置かれた椅子に座る人影。
奥には光が届いておらず、その姿をはっきりと確認する事はできない。
ボンゴレンジャーたちが目を凝らす様に奥を見つめていると
その玉座から人が立ち上がるシルエットが見えたの同時にそのシルエットが声を発する。

「ツナ兄・・・」

それはフゥ太の声だった。
玉座から立ち上がり、ゆっくりとこちらへ歩んでくる人影は光の中に姿を現す。
綱吉の前で立ち止まったフゥ太に、ユニとγが頭を垂れた。

その光景を信じられないものを見るようにボンゴレンジャーたちは時を止められたようにただ見つめる。
フゥ太の後ろからフゥ太に従うように二人の男が姿を現す。
どちらもγと同じ戦闘服を少々だらしなく身に纏い、そこに居たボンゴレンジャーと第二部隊を見渡すように眺める。

「正一・・・本物のボンゴレンジャーだ」
「そうだよね・・・やっぱ普通こういう色だよね・・・みんなパステルだったらどうしようかと思った・・・」

そんな二人の暢気な会話に、ビシっとこめかみに血管を浮かせるのは第二部隊の面々。
どうやら第二部隊はこの二人と面識があるようだ。
きっと、今まで第二部隊が相対していたのはこの二人なのだろう。
睨みつける第二部隊の面々と視線をあわせないように視線を素通りさせた二人は
ボンゴレンジャーの真ん中に居るオレンジ色のボンゴレンジャーに目をとめる。

「ボンゴレオレンジだ、正一」
「スパナ、いちいち報告しないでも僕だってそれくらいわかるよ。あの人がフゥ太くんのお兄さんか・・・」

ヒーローとして申し分ない正義感を形にしたようなその強い瞳に正一はうん、と頷いた。
その正一の横でスパナもじぃっと綱吉を見つめた。
そうしてしばらく綱吉を見つめた後
ユニとγがフゥ太に従う意思を示すように頭を垂れているのを確認して
二人もフゥ太に向き直るとフゥ太に敬礼してみせる。

「うん。僕たちは君に協力しよう」
「そうだな・・・ウチたちにできる事はあまり無いが、アンタを指示する事にする」

それは即ち、綱吉たちの目の前でフゥ太が敵の親玉になった瞬間だった。
綱吉は動揺を隠すように強く拳を握る。
それでも目をフゥ太から逸らすことなく、まっすぐに見つめていた。
フゥ太も同じようにまっすぐ綱吉だけを見つめる。
そこには今までの兄弟の絆とは違う何かがあるように感じられた。

単純に考えれば、弟が兄を裏切ったと言う事なのだが
何かがしっくりとこない気がするのは
今までの綱吉とフゥ太を少しでも垣間見てきたからかもしれない。

「フゥ太」

スゥと息を吸って、綱吉は静かに・・・そう、とても静かにフゥ太の名を呼ぶ。
その声音には憤りも諦めも何も感情らしい感情がなかった。
それゆえ、ボンゴレンジャーたちはそれが綱吉がフゥ太を呼んだ声だと一瞬気が付かなかったほど
何もかもが違っていた。

綱吉とは反対に、動揺を隠せずにいたボンゴレンジャーの中には
フゥ太が操られているとか、弱みを握られているとか
そういうのっぴきならない事情があるんじゃないかと思っていた者も居たが
綱吉のその声に、フゥ太がフゥ太の意思であちら側に居るのだと言う事を知る。
そんなボンゴレンジャーたちの動揺は増すばかりだったが
綱吉はただ静かにフゥ太を見つめていた。
先ほど強く握った拳も自然な形へ戻っている。

例えようも無い緊張感がその場を支配する。


+++ +++ +++

時は数時間前に遡る。
ボンゴレンジャー最終シーンの撮影をひかえたボンゴレ事務所のタレントと
今回、協力してくれているミルフィオーレ事務所のタレントが
撮影所の一角に集まっていた。

普通、ドラマの撮影というのは放映される順に撮影を進める事は無く
何話の何処を撮影したら次は違うシーンを・・・というように行ったり来たりした撮影が多い。
しかし、このボンゴレンジャーは放映されているのと大差ない撮影順序で撮影が進められてきた。
それというのも、撮影前にいきなり台本が書き換えられたりと言う事が多かったのも一つの理由だろう。
そんな脚本を書いているリボーンは、最終話の台本を皆に手渡しながら
ニヤとタレントたちの顔を見て所謂、会心の笑みを見せた。

「台本は行き渡ったか?」

リボーンのその言葉に答える声や頷く気配を確認して、リボーンは輪の中心で一人一人の顔を見渡す。
台本に目を通す全員の反応を楽しみにしているその表情はいつになく楽しそうだった。
皆、静かに渡された台本に目を通していたのだが
その台本を読む目線が一様にとあるページで止まるのを見て
リボーンはまたニヤと笑みを濃くした。

「・・・リボーン・・・」
「なんだ?ツナ」
「ごめん、これって俺のだけ?ここから先、台本に何も書いてないんだけど・・・」

その綱吉の言葉に、他の者も皆リボーンに視線を移す。
リボーンは楽しそうな顔のまま、そんな皆の顔を見渡して最後に綱吉を見た。

「いや、ツナのだけじゃねーゾ」
「え・・・って事はこの先は?まだ書けてないってこと?」

しかし、書けてないでは今日の撮影が全く進まない事になる。
どうするんだ・・・?という動揺のようなざわめきが広がる中
リボーンはきっぱりと言い切った。

「違うゾ。その先は勝手にヤれって事だ」
「・・・は?」
「その先からラストまで、全部アドリブでヤれ。できるな?」

できるな?と綱吉の目を見て言うリボーンが冗談を言っているとは到底思えない。
今までも、ある程度アドリブで繋げ的な台本の流れではあったが
とあるシーンからラストまで最後の話しをどう締めるのか全て自分たちで勝手に演じろと言うのは
どう考えても普通じゃないし、無茶だとしか思えなかった。
しかし、リボーンの有無を言わせぬその「できるな?」を綱吉はよく知っていた。
これは何を言っても覆らない・・・やるしかないのだと言う事を・・・。

「聞きしに勝る無茶苦茶ぶりだな・・・ボンゴレ事務所のタレント総括サンは」

ボンゴレ事務所のタレントならば幾分慣れたそのリボーンの無茶に
完全に巻き込まれた形となったミルフィオーレ事務所のタレントであるγが小さくそうこぼす。
そのγのこぼした小さな声を聞き逃さなかったリボーンは
ミルフィオーレ事務所の面々に向き直るとニヤと口端をあげる。

「オメーらんとこの社長に、オメーらも伝説の一員になったって言ってやれ。喜ぶんじゃねーか?」
「伝説の目撃者の間違いじゃないのか?」
「オメーらも演じるんだ。傍観者でいられると思うな」

そのリボーンの言葉にγはハッとしたように瞳を見開く。
ボンゴレ事務所の手掛ける世紀のヒーロードラマ・・・
それはいくら自分が出演者であってもどこかブラウン管の中の出来事のように感じていた。
しかし、自分の手元の台本にもこのドラマの行く末は記されていない。
その事に気が付いて、一気に不安な気持ちに気づかされたミルフィオーレ事務所のタレントたちは
何故か一斉に綱吉を見ていた。
ボンゴレ事務所のタレントたちも皆、一様に綱吉へ視線をやっている。

綱吉は真っ白な台本をしばらく眺めると、ひとつ瞬きしてリボーンを見る。
それは少しワクワクしたような挑戦する瞳。
ニっとリボーンはそんな綱吉の表情に会心の笑みを返したのだった。





__________
さて、次が最終話です。たぶん。
予想通りでしたか?
最後の敵はフゥ太です。
ちょっとは皆さんの予想を裏切れたかな~(笑)







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マフィア戦隊ボンゴレンジャー 18

※Legend of VONGOLAの番外編、アイドル設定です。





第二部隊と獄寺、笹川の前に立ちはだかった男は
戦闘体制になっているわけではなかったが、何処にも隙のない立ち振る舞いでそこに居た。
キッチリ後ろに流した髪は自然で、大人の男の色気さえ漂わせる。
明らかに戦闘服という出で立ちとは反対に、その男からはやる気を感じられなかった。

「で?今度は何処に穴を作ろうとしてたのか、教えて貰えるか?」

髪を掻きあげながらそう言ったその男の言葉に、アレか・・・と雲雀が呟いた。
入り口横に開けてきた穴は早々に見つかったらしい。
あれだけ派手に開けてくれば当たり前といえば当たり前だろう。
そこから自分達の進入ルートを割り出すのも内部の人間なら容易いに違いない。

「・・・まだ開けてねぇ」

獄寺がボソリと呟くと、やれやれというふうにため息を吐き出したその男は
今までのやる気のなさそうな態度から一変して行く手を遮った。
その空気の変化にボンゴレンジャーも第二部隊も一斉に神経を集中させた。
殺気とは違うがその男の集中した気配はピリピリと磁気を孕んだ様に肌を刺激する。
そこでしばらく睨み合いを続けていたのだが、フとその男が不思議そうに口を開いた。

「一人足りないんじゃないか?」

その言葉に答える者は居なかったが
そんな彼等の後ろの扉を認めてその男は納得したようだった。

「姫か。・・・それなら俺がココでお前達とやり合う理由は無い」

そう言って男は緊張していた空気をスっと引っ込めた。
そんな男に不信感は抱いたものの、このままココで睨み合うのも無駄でしかない。
そう思ったのか、痺れを切らしたのか、その時ザンザスが自分の横の壁に派手に穴を開けた。
しかし、穴が開いた壁から見えるのは岩肌のみで、その先に繋がる道は無かった。
そんな様子を後ろで見ていた雲雀が今度はザンザスが開けたのと扉を挟んだ反対側に穴を開ける。
そこも開いた穴の先は岩肌のみ・・・。
そんなボンゴレンジャーたちの行動を黙って見ていた男が、喉を鳴らすように笑い出す。

「この先に行きたいなら、その扉からしか入れない。残念だったな」
「・・・ふぅん。そうみたいだね」

その男の言葉に何かを考えるように相槌を打った雲雀は
次の瞬間、扉を思いっきり破壊していた。
その破壊力はハンパなものじゃなかった。
粉々に砕け散った扉の残骸が扉の中に凄い勢いで吸い込まれていくのが見て取れた。
どうやら、ココは風の通り道にもなっているらしい。
ビュゥっと風の勢いも加わり破片が狭い通路の奥へ勢い良く飛んでいく。

「っ姫!」
「ボスっ!」

通路の奥から、うわっと言う声が聞こえたと思った瞬間
獄寺と先ほどまで睨み合っていた男が通路へ我先にと駆け込んでいく。
今まで男がどんな存在なのか判断できなかったボンゴレンジャーたちだったが
その行動で皆、あぁ・・・アレタイプか・・・と納得する。
二人の後を追って通路の奥へ走り込んで行ったボンゴレンジャーは
それほど奥に入る前に二人の姿を発見する事ができた。

綱吉はユニを庇うように抱き、入り口へ背を向けていた。

「大丈夫ですかっ!ボス」
「・・・姫っ!」
「獄寺くん?・・・何があったの?」

獄寺の声に綱吉は、ユニに大丈夫?と声をかけながら振り返る。
ユニもそんな綱吉に大丈夫ですと答えた後、獄寺の横に居る自分の部下に向き直った。

「γ・・・貴方も、ココで何をしてるの?」
「それよりも、お怪我はありませんか?姫」
「えぇ、大丈夫。ボンゴレオレンジ、庇ってくれてありがとう」
「いや・・・怪我が無くてよかったよ。・・・ところで、ほんと何があったの?」

心配顔のお互いの仲間を宥めるように綱吉とユニは笑顔を見せる。
綱吉のその再度の問いに、獄寺が答えにくそうにしていると
その後ろから雲雀が一歩前に出て悪びれる様子もなく言った。

「僕があの扉を破壊したんだよ」

その雲雀の告白に、綱吉は一度驚いたように瞳を見開いて、ため息をついた。

「雲雀さん、無茶しちゃダメです」
「僕も風の通り道になってる事まで考えが及ばなくてね・・・悪かったね」
「・・・誰も怪我してないので、それはもういいですが・・・なんで待っててくれなかったんですか」
「この建物の構造がちょっと気になったから」

この通路以外が岩肌だとわかった時、つまりこの先に入れば袋のネズミだと理解するのは容易かった。
逃げ道が一箇所しかない場合、その外で待つことに何の意味もないと思ったのだ。
しかし、風の通り道があると言う事は、何処かに繋がってはいるのだろう。
それを外から探すのは周りが岩だらけだと考えると難しいが
此方も入ってしまって中から壊す方が楽そうだと判断したのだ。
その場合、外からの戦力はあてにならないので皆で中に入ってきた。
フゥ太を見つけられても、ココから出られないんじゃ意味が無い。

そんな雲雀と綱吉の会話を聞きながらユニは雲雀を見る。
一瞬、ユニを見た雲雀の目を見て、ユニはきゅっと唇を結んだ。

「わかりました。・・・皆さんご一緒にどうぞ」
「今更、戻れって言われても戻らないけどね。ココが本当の入り口なんでしょ?」

ユニは表情こそ崩さなかったが、否定の言葉も肯定の言葉も述べずに先に立って歩き出す。
雲雀の言ったとおり、始めに第二部隊が開けた穴の横にあったのは施設への入り口ではなかったようだ。
ジョーカーのカードにヒントを残したくらいだ
ボンゴレンジャーがココへ来る事ははじめから解っていたはずで
何も仕掛けておかない方がおかしい。

しかし、ひとつ新たな疑問が生じる。
いくら綱吉がフゥ太の兄だからと言って、綱吉だけ名指しで内部に入れた理由がわからない。
ひとつ解ると他に謎が見えてくる。
これは一筋縄ではいかないかもしれない・・・のだが
今、その事に気づいた者は少ないだろう。





__________
あと二回くらいで終われるかな・・・
もうホント時間無い~







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